「随分嬉しそうだな」


「嬉しくもなりますよ。だって、上手くなったの認められたってことですし」


「そっか・・・でも俺はまだ早いと思うんだけどな」


内野コーチは手首のスナップをきかせ、ゴールのネットにボールをくぐらせた。


「どういう意味ですか?」


内野コーチは認めてくれないんだと思うと、なんだか悔しく感じた。


「試合形式の練習をすれば分かるさ。お前は今の技術じゃ、コート内で動くことは出来ないよ」


「そんなことっ!・・・・・・だって、内野コーチとの1対1の練習では攻めていけるようになってきたし・・・出来ますよ!」