「・・・いいんじゃないですか」


内野コーチは顔をあげ、チラリとだけ私を確認すると、またストレッチを始めた。


「だ、そうだ」


黒さんは私の肩をポンと叩くと、いつもの自分のステージ上の席へと、軽やかに戻っていった。


「ちょっと!心空やったじゃん」


友梨が私の元へ駆け寄り、肘でツンツンとつついた。


「うん」


私は小さく頷いて、ニコリと笑みを浮かべた。

初めての本格的な試合の練習。

なんだかワクワクしてきた。



私がウキウキしながらシュート練習をしていると、内野コーチが近寄り、私に話しかけてきた。