よし・・・・・・。


内野コーチの言葉に、私は確信する。


内野コーチの頭の中には、私が右に抜くということがインプットされたはず。


ということは、次は絶対に・・・・・・!




三本目。

トリをとってボールを貰う。

そして、私はフェイントをかけることなく素直に左にドリブルを出した。



ダンッ!!



内野コーチは、私が右にドリブルを出すと思っていたのだろう。

私のコースをとめることが出来ない。


私は内野コーチの横をすり抜け、ゴールへと向かう。


「やばっ!」


内野コーチの慌てる声が後ろから聞こえる。




勝った!



・・・と思ったのに・・・・・・。




「あ、っとおお!!」


私の足はこんがらがって、ボールはリングを越えて反対側へ落ちた。