内野コーチはそのままボールを受け取ると大きく跳んで、外のリングにダンクをした。
カツンッ
内野コーチはタタンと軽く地面に着地をすると、地面に落ちていたボールを拾い、私の元へと歩いてきた。
「黒さんからお前が来てるって連絡もらってさ、急いで来たんだ」
「私てっきり、もうチームの本拠地にいるのかと……」
「ああ、それか。一週間前にチビ愛都から連絡があってな。ココちゃんがこっちに一日だけ帰ってくるから、内野コーチも来てくださいって」
「愛都が?」
「ああ。ココちゃん、ココちゃんってお前にベッタリだったのにな。あいつも大人になったな」
内野コーチはハハっと笑って、私にボールをフワリと投げた。