「うわあ、ココちゃん似合う!めっちゃ格好いい!」


次の日。

体育館でバッシュの紐を結んでいると、愛都が私の隣にしゃがみ込み、バッシュをツンツンとつついた。


「赤バッシュ!ココちゃんらしい」


「そう?イライラした気持ちまかせで買ったら、こんな色になっちゃった」


「え!?ココちゃん怒ってるのお?」


愛都がビクリと肩をすくめる。


「え?あー…ごめん。今は怒ってないから、大丈夫」


私は怖がる愛都の頭を優しく撫でると、バッシュの紐をきつく結んだ。


「うしっ。やるぞ」