「はい……」


「ふうん。やめんの?入部」


「……いいえ」


私は横目でジロリと内野コーチを睨み付けた。


「バッシュ買いに行きます」


「ん…そうか」


内野コーチは意外そうに目を見開きながら、頷いた。


「私、絶対上手くなりますから」


私は手に持っていたスクールバッグを肩に勢いよくかけ、体育館を出た。





見返してやりたい!


すぐにでも……!


「くっそーーーーー!!!」


私は地面にあった石を思いっきり蹴飛ばした。


空は私の心を映し出すかのように、夕日でオレンジ色に染まっていた。