三か月。
私は必死に練習した。
友梨と愛都にお願いして、ディフェンスに磨きをかけた。
自分が抜かせたい方を意識して、下げる足を変えること。
単純だけど初心者の私にはとても大事なこと。
ディナイの仕方。
プレッシャーをかける時に大事な前後に素早く反応する動き。
ディフェンスの練習は、単調でつまらなかったけれど、体に刷り込ませるように毎日毎日繰り返すことで、試合の時にも自然とその動きが出来るようになってきた。
「そうそう、心空!その動き!」
友梨が愛都と一対一をしている私を褒める。
「すごい」と言って拍手までしていた。
「え?」
「今愛都がディフェンスで下がった時に、自然にディフェンスアップの動きが出来てたよ」
「あ・・・本当だ」
「ココちゃんは、バスケがピッタリだったんだねえ。器用お!」
愛都がそう言ってまた私を褒めた。
「え・・・・・・?そう・・・かな?」
「隙ありいい!」
「あ、しまった!!」
愛都はトトンと状態を低くして小さく、そして状態を上げて大きくドリブルをつくと、ブアリと空に舞って、レイアップシュートを決めた。