「それは・・・私も分からない」



確かに友梨が言う通り。

どうして内野コーチは嘘なんか・・・・・・。



「じゃあ、そこは光明の為にも、俺が話すよ。嘘の理由」



奏大さんが顔を上げて話し出した。



「去年の君たちの新人戦が終わった辺り。俺は光明にプロのトライアルの話を持ちかけたんだ。光明はしばらく悩んでた。どうしてか分かる?」



私達三人は顔を見合わせて首を捻った。



「君たちが・・・土根高校バスケ部のみんながいたから悩んでたんだよ」



奏大さんは優しく笑って、愛都の頭をポンポンと叩いた。