「内野コーチ・・・私達に嘘をついたんですか?」
友梨が悲しそうな表情で奏大さんに詰め寄った。
「なんで・・・なんでコーチ辞めたんですか?」
愛都も奏大さんに詰め寄った。
「それは・・・・・・!!」
私はとっさに叫んでいた。
なんだかこのままだと内野コーチが悪者になりそうで怖かったから。
「心空は、内野コーチがコーチを辞めた本当の理由を知っているの?」
「うん。内野コーチはプロのバスケット選手になるためにコーチをやめたの。自分の進みたい道に進んだの」
「え・・・・・・?え!?プロお!?」
愛都が目を見開いて叫んだ。
「うん。プロ」
「え・・・すごい!でも・・・別に嘘つく必要なんてなかったんじゃないの?私達にそう言ってくれれば良かったのに」
友梨が首を捻った。