「よし、心空。気晴らしに一対一でもしようか」


友梨が私の肩をポンと叩き、晴れるような笑顔で私を誘った。


「俺もいれてよお」


「分かった。じゃあ三人でローテーションね。最初は心空と私から。愛都は見学ね」


「はあい」


愛都は友梨に返事をすると、コートの横でニコニコと私たちを見守った。


「じゃあ、行くよ。心空オフェンスからね」


「うん」


私は小さく二回頷いて、持っていたボールを友梨にパスした。


友梨がボールを受け取り、私にバウンズパスを出した。




トリプスルレット。




私は友梨の真横に来るくらいの勢いで大きく一歩飛び出し、トリプスルスレットをした。