「ごめんな。しばらく練習後の自主練付き合えない」
2月初め。
内野コーチに練習後の一対一を申し込んだらあっさりと断られてしまった。
「え?どうしてですか?」
「・・・・・・ごめんっ!急いでるから」
理由を聞こうとした私を振り切るように、内野コーチはそそくさと体育館を後にした。
熱気溢れる体育館からジャケットも着ずに、冷え切った外に・・・・・・。
「どうしたんだろう?内野コーチ・・・・・・」
「コぉコちゃん。あんなやついいじゃん。俺と一対一しようよ」
「愛都・・・う、ん・・・・・・」
私は明るく話しかける愛都に対して素っ気ない返事を返した。