「ッシャアーッ!」


愛都がコートの中心で叫んでいる。

愛都の周りに集まる男子部員達。


男子は全勝で東北大会出場を決めた。


「おめでとー!!」


応援席から女子部員達が男子部員に拍手を送っている。


さっきまで負けて悔しそうにしていたのに、どうしてこうもみんな明るいんだろう?


「なんで、すぐ気持ち切り替えられるんだろう・・・・・・」


私は隣に座る友梨にボソリと呟いた。


「・・・・・・一緒に練習してきた仲間が嬉しそうにしてるからじゃないかな?」


友梨は優しく微笑んでそう言った。


「そりゃあ確かに、負けたのは悔しいよ。だけどね、それを引きずってウダウダするなんてもったいないの」


「・・・・・・ごめんね」


「何言ってるの?心空が謝ることじゃないよ?負けたのは私たちの力が足りなかっただけ」


「・・・・・・」