年が明け1月。

冬休み。


コンコンとボイラーがたかれる教室。

私の眠気は最高潮に達して、首がコクコクと動く。

隣に座ってる愛都も、机によだれを垂らしながら気持ちよさそうに眠っている。


「いいよね・・・ちょっとくらい」


愛都につられて、私も机にうつ伏せた。


その時、



ガラッ!!



勢いよく開いた扉の音に、私は慌てて体を起こした。


「え!?内野コーチ!?」


そこにいたのは内野コーチだった。


「お前ら・・・マジでありえねえっつうの!」


「どうして?まだ午前ですよ?仕事は?」


「今日は休み。あーっ!起きろ愛都」


内野コーチはツカツカと愛都の席まで進むと、大きな手の平で愛都の頭をバチっと叩いた。