「うん」


愛都は私からスクイズボトルを受け取ると、ゴクゴクと喉を鳴らし飲み始めた。


その時ふと思った。


「愛都って、結構のど仏出てるんだね」


「そりゃあ、男の子だもん」


愛都が唇を尖らせて、拗ねたような表情を見せた。


「愛都可愛い」


私はそんな可愛いらしい愛都を笑顔で見つめながら、首にかけていたスポーツタオルで、愛都の汗を拭いた。


「うわあ!俺の汗汚いよお」


「愛都の汗が汚いわけないじゃん」


私は嫌がる愛都を無視して、愛都の顔の汗を乱暴に拭き取った。

タオルをよけた時に見えた、愛都の顔は真っ赤だった。


「何照れてるの、愛都?」


「て、照れるでしょ!普通う!」