私には、好きな人がいる。
駿河くん。
背が高くて、かっこよくて、とっても優しい、お隣に住んでたお兄ちゃん。私の十個年上の丈司お兄ちゃんとは同級生で、小さいころからよく一緒に遊んでくれてた。
ずっと憧れてた。ずっと、ずっと一緒にいたいと思ってた駿河くんが。

「あいちゃん、ただいま」

キラキラの笑顔で私のところに帰って来てくれるなんて、これ、夢なのかな。