家に帰ってくると、私はベランダに置かれた一つだけのプランターに水をやる準備をした。 プランターは一つなのに、狭いと言って喧嘩もせず、いくつもの花が綺麗に上を向いて咲いている。 しかし唯一、花の団体からはみ出た小さな黄色い花がある。 それはまるで、「他を避ける」ように違う方を向いて、プランターの外に首を伸ばしているのだ。 「この花、何だか私みたいだね。一人だけ違うよ。私と同じで、周りを嫌がってるみたい」