翌日の朝早く、両親と三人でライフコーポレーションに足を運んだ。
しばらく家に引きこもりがちだった私は、こうして外に出て人ごみに紛れたりすることに、かすかに抵抗を覚えていた。
二重の自動ドアを通って正面、インフォメーションで母が訊ねた。
「昨日契約したカワヤギですが」
「お待ちしていました、どうぞ、こちらです」
昨日ディスプレイで見た女性型のアンドロイドに連れられて、私たちがやってきたのは個室だった。
面接なんかをする時に使うような、壁も真っ白な小さな部屋。
私たちは丸テーブルを挟んで向こうに座る。