帰りはクリーダが乗って来たって言う、真っ白で恥ずかしい位派手な乗り物に乗って帰るんだってー。
街の聖職者が道を挟んでズラーッと並んで、凄い拍手されながら街を出たよ。シンナバーとおチビたんはすっごーくはしゃいでた。
テンションが戻ったおチビたんって、シンナバーと少し似た所があるのねぇ、あたしっておチビたんにホントォに酷い事してたよねぇ。

数時間で乗り物は中間地点辺りのザッサ平原と呼ばれてる、見渡す限り何にもない原っぱだけの所を走ってた。

『悪いんだけど、用があるからちょっと寄り道していーい?』

「えぇーーッ!?こんな所でぇ!?」

「スフェーン?こんなトコには何にもないんだよ?観光するならもっといい所でしてこうよ」

『あたしが用があるのはクリーダによ』

「へ?クリーダに何の用?」

『ケジメ、付けさせてくれないかしら』

あたしがキッとクリーダを睨んでやったら、クリーダも睨み返して来たよー。
クリーダって本当に恐ろしい女だ。睨まれて体に震えが起こるって事は本能的にコイツはヤバイって事なんだろうねぇ。

「もういいじゃないッ!何でまだ拘ってるの!?」

止めてくれるかおチビたん、正直言うと本当に止めて欲しい気がする。あたしだって心底恐ろしくてたまんないのよ。

「わたしは構いませんよ?それでケジメが付けられるのであれば」

受けてくれたかありがたーい、これは絶対にやっておかないといけない事なんだよね。
シンナバーはあたし達を黙って見てた、流石あたしの気持ちを一番理解してくれてるなぁ。