「乗れ。」


「え??」


「走っても
間にあわねぇから。」


「無理っ」

「はやくしろ。」

力でねじ込める俺だせぇ。
でもこの際何でも良い。


「....はい。」

よしっ。
調子に乗ってかっ飛ばす俺。


「ってはやっ。
怖っ。ぎゃぁ-っ」



色気の無い声を差し引いても
かっ飛ばした意味はあった。


必死にしがみつく嘉弥。


今までで一番近いと思う。
ブレザーきてなくて
カーデだから伝わってくる
心地よい温度。
ほせぇ腕に力を込めて
俺にしがみついてくるのが
愛しい。