あたふたしながら
     しん兄の声を待った


「俺が15で妹が
 6歳の時に俺達誘拐されてさ
妹ゎ何が起こってるか
わからなくてずっと泣いてた」


「・・・そッんな」


しん兄の予想外の過去に
     胸が締め付けられた


「俺も一生懸命声
     掛けてたんだけどさ
そいつら煩いって妹の事
  ナイフで刺そうとしたんだ」