「それより、その犬は?」

昭善さんはアタシの膝の上に
ちょこんと座る子犬を指差した。



「ぁ、あの神崎くんが
公園で拾ったんです…
この子犬捨てられてて。

だから此処で
飼ってあげる事は
出来ませんか?」


「うん、構わないよ!!」


「いいんですか!?
良かったぁ~!!

良かったね、ワンちゃん♪」


「にしても碧唯が拾ったなんて
軽く信じられないなぁー…」


「え?」


「いや、昔の碧唯ならね
捨てられた犬には目すら
向けなかったんだよね!!」


そんな風には思えないけど…