「そう簡単に返せないなぁ」
アタシと碧唯の前に梶谷亮が立っていた。
「どいて?」
碧唯の声が何か低い。
「教えてよ、頭がいい碧唯くんは
どうして僕の所に来たの?」
アタシもそれは疑問点だ。
「え?キミ潰そうと思って…
スパイごっこみたいな?」
は?
スパイごっこ?
この人、やっぱりアタシには
さっぱり分からないや。
「愛子ちゃんの為でもあるでしょ?」
「…だからスパイごっこだって。
愛子がどうとかじゃないけど…」
はぁぁぁあ!?
何それ!!何それ!!
全然、ドラマチックじゃないし!!
そおいえば、アタシにも
何時間か前に言ってたな。