「愛子ちゃん?」
声をかけられ
バッと振り返る。
「ぁ、碧唯くんのお母さん」
「どうしたの!?」
とても嬉しそうに
駆け寄ってくるお母さん。
「碧唯くん、いますか?」
「…いないわ…最近帰ってきてる形跡は
あるんだけど見かけないの…
また、昔の碧唯に
戻っちゃったみたいで…」
昔の碧唯?
「昔の碧唯、って…」
「全然、笑いもしないし
何考えて何がしたいのか
何を感じたのか親の私でも
分からない時期があって…
思春期はこんなものなのかな
って考えてたんだけど最近また
昔の碧唯みたいになっちゃって」
悲しそうに笑うお母さん。
「そうですか…
とりあえず碧唯探してみます!!
失礼しましたっ」
アタシは最後、
碧唯に会った街に
行くことにした。