ッ!!!
女の人が碧唯の頬に手を添えてる。
ダメだ…
もう止めよう。
「帰ろう早苗」
アタシは席を立ち会計を
済ましてカフェを出た。
「愛子!?もう、いいの?」
早苗はアタシを小走りで追いかける。
「いい。何か辛いし…
コソコソすんのも碧唯に悪いし」
「…愛子ッ!!!!!」
ギュ
早苗に後ろから抱きしめられた。
「早苗?何急に…」
「泣いてもいいよ…愛子」
「な、何で!?
大丈夫だから…」
大丈夫なんて本当は嘘。
泣き出したい気持ちでいっぱい…
8月下旬―
もうすぐ夏休みは終わるけど
アタシはそんな事も考えられなかった。
碧唯と女の人が楽しそうに笑う姿が
頭から離れないでいた。