家を出てしばらく無言で歩く。





「神崎くん…



痛いよね?」





神崎くんの顔を見つめる。





「痛そうに見える?」




「うん、凄く」





「気にしなくていいから」



神崎くんはアタシの頭を撫でた。








ドキッ






アタシ、分かってたのかも。
神崎くんに特別な感情があった事…




だって今、神崎くんが
凄く愛おしいと思ってる。




抱き締めたいって思ってる。





アタシ、神崎くんが好き。


この気持ちに気付くキッカケに
なったのはきっと今日の事が原因だ…




喧嘩が強い神崎くんが
アタシを気遣ってわざと殴られて…。






神崎くんが好きになってしまった。