「…ッ」
「痛い?ゴメンね…」
先ほどの男たちの退場から
今、ベットの部屋で神崎くんの
傷の手当てをしている最中。
他の幹部メンバーはニヤニヤしながら
アタシたちを2人きりにして、
一階に降りて行ってしまった。
「アタシのせいだよね…
こんな怪我したのって」
神崎くんの怪我は赤黒い痣が
口元にあり頬は擦り傷がある。
「別に、
アンタがどうとかじゃ…」
「ううん!!
アタシのせい!!
アタシが…あの時、
神崎くんの事…傷つけた…か
ヒャッ!!!」
神崎くんに急に抱き締められた。
「違うっての!
怖がられるのなんて慣れてる」
「慣れてなんかないでしょ!?
本当は慣れてなんかないよ…
だって慣れてるんなら
さっきアタシがいたって
あの人たちにやり返せたでしょ?
神崎くんは人に怖がられるのが
嫌なんじゃないの?」
「…バカ愛子」
「へ?」