「十分、子供でしょ。


それに、この前だって助けてあげたのに泣きベソかいて俺にビビってさぁ~?」






ギクッ!





神崎くんがキレてる原因は
この前のアタシにもあるみたいだ。







「だから、また目の前で殴って
ビクつかれんのも嫌だから今こうして
耐えてんのに人の事をバカだの叫んで」






神崎くん、そこまで
考えてくれてたんだ…





「そ、そのアタシが
殴っていいって許可すんの!!

だから、やり返しなさいよ!!!」






「次怖がっても知らないから」



「神崎くん何てこれっぽっちも
怖くなんかないから平気だもん!!」




アタシ強がり過ぎてるな。




「あっそ」




神崎くんはアタシから視線をズラし
口に溜まっていた血を吐いて…

まるで目つきを変えたように
男たちに殴りかかった。