「ん?何してんの?」


神崎くんがうっすら目を開けた。




「神崎くんがアタシ引っ張ったんだよ」




「そう、なら一緒に寝よ?」





そう言って神崎くんは再び
アタシを抱き締めた。




「だ、ダメッ!!!」



ドキドキでどうにかなりそう。





「いーじゃあん」


神崎くんは面白そうにしている。






そんな時――



廊下を歩いてくる音、
部屋に入ってくる音。




神崎くんはアタシの頭まで布団をかぶして完全に密着するまで抱き締めた。




「神崎くん!」


コソコソ話す。





「いいから大人しくしてて…」



神崎くんがそう言ったと同時に、




ガチャ




この部屋のドアが開いた。