「…神崎くん?」


神崎くんの肩にソッと触れると、




「処女失いたくないなら
俺に触れちゃダメだよ」



しょ、じょッ!?
ってオォォオイ!!!!!



そんな事まで言われて
黙ってらんない!!



「いいよ、神崎くんになら…」


演技だから出来るような
恥ずかしいセリフを言って
神崎くんに抱き付いた。





「バカな愛子ちゃん」



神崎くんはアタシの顎を
持ち上げて顔を近づけて来た。





「え、ちょ、ちょっ!!!」



思いっきり目を瞑って
くるであろう感触を待っていると…







「…」





あれ?こない…






ゆっくり目を開けると、



ニヤリと笑ってる神崎くん。





「期待した?」


「~~~してないッッ!!!!!」


アタシは放課後の廊下を
全速力で走った。




神崎くんって性悪だな。