「何か神崎くんばっか見てるから」



「み、見てないし!!
ただ不良とは程遠いな…って」





まさしく漫画の中の王子様だ☆






「え?愛子知らないの!?」

早苗が急に驚いた顔をした。




イマイチ状況が把握できない
アタシは早苗に聞き返す。



「アタシが何を知らないの?」




「神崎くんて、ここらじゃ有名…




「おーい、席つけ~!!!」






早苗の言葉にかぶって
担任であろう男の先生が
教室に入ってきた。





アタシたちは会話を中断し
各々席についた。




それにしても、
さっきの早苗が言いかけた事
なんだったんだろう…?




気になるけど
全く検討もつかない。




アタシなりに早苗が
言いかけた事を考えながら
高校生になって初めての
HRを受けていた。