それから早苗と
他愛もない話をしていると…
ザワザワ
女子たちが少しざわめいた。
何だろ?
廊下を見ると…
「ふぁ~…」
眠そうに神崎くんが教室に入ってきた。
「やっぱり顔だけは
イカしてるよねー」
早苗が腕組みをしながら言う。
まぁイケメンだ。
周りの女子たちも騒がないけど
神崎くんが来るとコソコソしている。
まぁコソコソするだけって事はみんな神崎くんが不良だって知ってんだろ~な。
「愛子だけだよね、
神崎碧唯に喧嘩売るような
身の程知らずのお馬鹿ちゃんは!」
「う゛ッ!!!
それは内密に…」
アタシは人差し指を口の所で立てて
シーっと早苗が話すのを止める。
「このクラスのみんな
知ってるってーの!!
教室であんな大声で
騒いでたんだしさッ!!」
…嘘。
「マジですか!?」
「マジマジ」
あちゃあー、アタシ
高校に入学して何ヶ月かで
イタい事しちゃったなぁ!!!
友達出来ないかも…
って、アタシには早苗がいる!!!