私、仲村くんとのケンカから、何かおかしい。

ずっとムカつくあの先輩。

『俺が変えてやる』

あの出逢いから私、恋…してた?

でも、仲村くんがスキで…。

わかんない。自分が。

「奈瑠。具合悪いか?」

「っいえ!!大丈夫…です」

自分の世界に入ってた…

「奈瑠。宇野辺って仔、あの仔、俺んトコ真っ先に飛んできたんだ。他人の目にもくれずに『奈瑠がいなくなったんです』って」

いい友達だな。

先輩の一言に、私は目が覚めた気がした。

「私、真琴ちゃんにいっつも頼ってばっかで。心配かけたくない一心で。そうしたら逆に心配かけちゃって」

宇野辺って仔も同じコト言ってた。
奈瑠の笑顔が見たいから、相談いっぱいして欲しいのに、奈瑠は1人で抱えこむって。

「もっと友達信じろ。だってお前も、同じ悩み抱えてんだろ?お互い不安がってどうすんだよ」

先輩の言葉は一つ一つが胸にしみた。