「奈瑠。何だった?」

「奏くんだった。返事聞かせてって」

で!?

興味津々な真琴ちゃんに、

「あのね、ゴメンなさいって言ってきた」

と答えた。

「そっかぁ。んじゃ奏くんのためにいい恋しなきゃね♪」

怒ると思ってた。

でも真琴ちゃんは私にいつも笑顔をくれる。

「…そだね☆」

仲村くんと離れてから、毎日仲村くん中心だったコトを改めて気付かされた。

でもそれと同時に先輩に会わなくていいという安堵感もあった。

だって会ったら告白じみた言葉の返事を問われてしまうから。

答えはまだ暗闇の中だから。