「何でそんなに自分勝手なんですか」

「誰が」

「あなたです!!私、絶対スキになんてなりませんから」

絶対ならない!!

こうなったら筋を通しきってやる!!

「どうかな。奈瑠は絶対スキになる。泣いてすがりついても知らねえよ?」

『奈瑠は絶対スキになる』

少し心が揺れた。

「奈瑠?お前、変わったよ」

どこまで俺様なんだコイツは。

目を伏せ、アイツを絶対見ないようにした。

「まっもうすぐしたら学級委員も終わりだな」

気づけば初夏の匂いの漂う7月になっていた。

私の初恋をアイツが邪魔する。