廊下を猛ダッシュする。

最低最低最低最低…

ふつふつとこみ上げる怒り。

グイっ

「きゃっ…って何ですか」

またアイツ。あんなヤツ先輩なんかじゃないもん!

「メガネ外せ」

「外したら見えません」

スッと外されたメガネ。

髪の毛を撫でるような感覚にくすぐったくなる。

「…やっぱりな」

…?

「絶対お前モテるようになっから」

「いいですから。返してください」

これ?コンタクトにすれば。と言ったアイツはメガネを窓から放り投げた。

「あっ!ちょっと何すんですか」

「今からお前に魔法かけてやる」