無事卒業式も終わり、一人一人在校生は花束をもらう。
みんな思い思いの人に感謝を込めて渡すのだ。
「…ハァっ彼方!!」
「おうっ奈瑠」
今日の彼方は表情がとても穏やかだ。
「卒業、おめでと。っスイマセン。おめでとうございます」
「今更敬語かよ。タメ口でいいじゃんかよ」
「わかった。彼方、卒業ホントおめでと」
はいっと花束を渡す。
「サンキュー。でもこれブーケに見えねぇ!?」
「!?そうかな…」
どこからどうみても花束…
マイクを探す彼方。
何する気なんだろう。
『全校生徒聞け。俺、相沢彼方と飯塚奈瑠は只今より結婚式の予行演習を行う。全員戻れ』
「何言ってんの!?彼方?」
すると彼方はニッと笑い、
「男共に見せつけんだよ」
と言った。