「先輩、生徒会長お疲れ様でした。…今日、いいですか?」

おう

先輩はそう答えてくれた。

「行くか。奈瑠」

「はい!!」

先輩の隣を歩く。

「奈瑠。お前から誘うって珍しいな。どした?」

「え!?いや…何も」

「まあ、好都合だけど。そっちから来てくれっからな」

ニッと笑う先輩。

「ちょっと付き合え」

「えっちょっと待ってくださいっ」

手首を掴まれて、引っ張られる私。

何か私、可哀想。

ってか手首!!

顔がみるみる赤くなる。

「着いたぞ。ココ。俺さ、ココスキなんだ」

見るときれいな噴水。

春高の噴水。

私が初めて心打たれたあの場所。