「ルイス様、僕が二刀流の剣術を習得しているのをお忘れですか?」

「あっ、確か、そうだったよな……」

 二刀流の剣術は、数ある剣術の中でも習得が難しい。しかし、イオンは敢えてこの剣術を身に着ける事をした。

 彼の意外な一面は、彼のこだわりをとことん極める事。そういう所が、イオンの性格の意外性があってルイスは好きだった。

「さあ、闘技場へ参りましょう。確か、あの白い建物です」

 イオンが指を差す方を見れば、石造りの大きな白い建物が見える。ルイスとイオンは、意気揚々にその建物の方へ向かう事にした。