次の日、あたしは祐樹に似た人のことが頭から離れなくて、1日中考えていた。
「はぁ…」
「本日、ため息14回目ー。」
「凛!?何数えてんのよ!?」
いひひ、と笑う凛の笑みが怖い…。
しかもあたしの、ため息の回数を数えてるとか、信じられない…。
「琴美、ため息ばっかついてると幸せ逃げるぞ?」
「うっさいなぁ…。凛に言われなくないし!」
「うわっ、ひっどー!」
ふと、窓の外に目をやると門のあたりがやたらと、ざわついていることに気が付いた。
わりと…というか、女子しか集まっていないので、犬とかでも捨てられてるのかなと思った。
しかしそれは違っていた。
「うっわー。女子の集まりすごいねぇ」
「犬でもいるんじゃないの?」
その言葉を最後に、凛の口から言葉が止まった。
凛までどもるとかー…!
「凛?」
凛の返事に、あたしはビックリしてしまった。