何も考えていないようで、実は考えていそうで、やっぱり考えていないような。

普段はボーっとしているくせに、行動する時はいきなり動き出す。

そこそこ顔はいいのに、そのよくわからない性格のせいで、何度も青春のチャンスを逃しているのを、私はよく知っている。

多分、そーいうこと自体に全く興味がないのだろうと思う。

まぁ、とにかく、相田君はそういう人なのだ。

人と関わり合いをしようとせず、かといって一匹狼と言うほどかっこよくもなく、突拍子の欠片もない人。

そう、いつもいつも、彼が行動を起こす時は、突拍子の「と」の字もない。