ねぇ、悠希…。
もしかして悠希も私と一緒?
「悠希……私がいなかったら寂しい?」
「………まぁな。」
「そっか…うん、わかった!」
今はそれだけで十分だよ。
高望みはしない。今はね?
「じゃあ…これからも今まで通りに接してくれる?」
高望みはしないから、それくらいは許してくれるでしょ?
「私…悠希がこの町にいる間はきっと好きなままだと思うけど…。
悠希が引っ越したら忘れる。
それまでは好きで居ていい?」
自分でも驚いちゃうくらい大胆な事を言っているのかもしれない。
悠希が引っ越したら忘れる…なんてできるはずもないのに。
それでも悠希に嫌われたくないから…
何より悠希の重荷とかになりたくないからそう言うんだ。
「―――…ごめん。千鶴」
「やだな…悠希らしくないって!
ほら、遅刻しちゃうよ?」
気付かれてると思う。
私が何を考えているかなんて悠希は気付いてるよね。
それでも精一杯の私の強がりに付き合ってくれる悠希は
やっぱり大好き――…。