火葬後、親戚達と食事をしている時、親戚達は母の話を始めた。



「お母さんはいつもさえこちゃんの文句を言っていたけど、いつも出てくる名前はさえこちゃんばかりだったのよ」



「お母さんは愛情表現が下手だったからさえこちゃんの事好きだったのに、どう接していいかわからなかったんだろうね」



「文句も言ってけど、あの子は私と違って器用だから大丈夫って入院中いつも言ってたわ」



「卒業式も隠れて見に行ってたしね」



そこには、私の知らないもうひとりの母の姿があった。