しかし、2週間後の事だった。



母の体は食事を取れなくなった事からか、抗がん剤のせいからか、急激に細くなっていっていた。



検査の結果、全身転移だった。




担当医は残り1ヶ月だと言う。




それからは急速だった。


母は涙を流しながら叫び散らすように痛みを訴える。


痛み止めをうって少しの間落ち着いてもまたすぐに痛みが走るようで何度も何度も叫んでいた。



個室に移され、母の妹と雄太と修平と話し、医療用麻薬を使ってもらうことにした。



祖母の事を見ていた私はわかっていた。母ともう二度と話せなくなる事を。


モルヒネをうつ前日。私は母の病室に長いこといた。