ある日親に内緒で学校をずる休みした。


これまでを振り返り色々考えていた。


出てきた答えは
悲しい事に母も父も私を必要としていないというひとつだけだった。

友達にも、こんな事は相談できない。

きっと相談しても答えは変わらない。

そんな時、いつも祖母の顔が浮かんだ。


ばあちゃんに会いたい。


想いをテディベアに込めて強く抱きしめ胸に埋める。



苦しい事がある度に抱きしめていたテディベアはもうクタクタになっている。


この時何度も思った。

祖母の子供に産まれたかったと。

そして同時にこうも思った。

祖母は母の母親なんだと。


結局私は孫であって祖母の子供ではないと。




ただ普通に家族で仲良く暮らしたい。

笑って過ごしたいだけなのに。


それは私には絶対に叶う事のない
遠い遠い夢のように思えた。



どうすれば家族は幸せを手に入れられるのだろう。

どうすれば母は、父は、笑ってくれるのだろう。


どうすれば弟達は幸せになれるのだろう。


そう考えた時


私は、死ぬ事でしか家族を幸せにできないのかもしれないと思った。


私が死ねば、母は笑って暮らせるだろう。

私が死ねば、少しは生活の負担が減るだろう。

私が死ねば。



私が死ねば………。