「あっいや。一緒です…」


そのチワワを購入していたのは佐藤さんだった。


車に荷物を乗せた後、佐藤さんが私とチワワを迎えにきてそのままチワワを抱えて車に乗った。


「犬好きなの？」


「え？さえこちゃん犬好きなんじゃないの？」


「は？いつ私そんな事言った？」



そう聞くと佐藤さんは私がバイト中にバイトの人達と犬の話をしていた時に「犬が好き」と言ったというのだ。


当の本人の私はそんな事を言った事なんて完全に覚えていなかった。




「いや確かに好きだけど」


腕の中で震えるチワワを両手で持ち上げ鼻でキスをした。