その言葉は自分を遠回しに圏外だと言われたような気がして、ほんの少し胸がちくりと傷んだ。



「私も理想が高いからできないのかも」


のほほんとした空気には、安心感があった。二人で笑って過ごした時間は大分長かったはずなのに、思い返すとまるでほんの数分の出来事のように早く感じた。


先輩に呼ばれてみんなの元へ戻った私は、意識的にか何度も淳に視線を向けていた。