ちょうどそれくらいから
けんちゃんの帰りは前より早くなった。


家で仕事をしている時もあったけど、私が夜中目が覚めてリビングを覗くと一生懸命ゲームを練習している事があった。


ある日、けんちゃんからお昼に電話がかかってきた。




「もしもし?」


『さえこちゃん?』


「あ、はい」


『今日何時まで起きてる?』



「なんでですか?」


『今日さ、早めに帰るから一緒にご飯どう?』



「あ、じゃぁ私何か作ります」



『いいの?』



「はい」


『じゃぁお願いします』


けんちゃんは電話で言った通りその日は早く帰ってきた。