ご飯を食べ終わり、お皿を洗っている時に肝心な事を思い出した。


誕生日なのにケーキを買っていない事を完全に忘れていた。


まだ間に合うかも…


急いで片付けてゲームをしていたけんちゃんに


「ちょっと出てきます!」


と伝え財布を持って玄関に向かった。


するとけんちゃんは私を呼び止める。


「もう暗いから送ってあげるよ」


「…でも」


こっそり買ってきて驚かせたかった。



「どこ行くの?」


「あの…えっと、ケーキ買い忘れちゃって…」



「じゃぁ一緒に買いに行こう。ちょっと待ってて着替えるから」


気まずそうに言った私を置いてけんちゃんは部屋に向かった。