眠りについたのは朝の9時頃だったのに、案外早く目が覚めた。


リビングに行くといつもはいないはずのけんちゃんがソファーで眠っていて
なんだかいつもと違う景色に見えた。


顔を洗って朝食を食べようと冷蔵庫を開けると、昨日自分で今朝食べようと買っていたサンドイッチとカフェオレが入っている。


でも一人分しかない。


私はそのまま冷蔵庫から取り出すことはせずに服を着替え、化粧をして買い物に出かけた。


すぐ近くにある大きなスーパーで何を買おうか迷った。


いつもコンビニや外食ばっかりのけんちゃんに誕生日までそんなご飯じゃ可哀想だと思って、何か料理を作ろうと考えていたのだ。


でも何を作ったらいいのかわからず、一度スーパーを出て本屋さんに向かった。
そこで料理の本を買い何を作るか考えた。


その結果、一度だけ作ったことのあるパスタを作ることにした。


ただ誕生日だから簡単なパスタじゃダメだと思い、作ったことのないクリームパスタを作ることにした。



材料を買い揃えて家に戻る時、なんだかとても楽しい気持ちだったのを今でも覚えてる。