選びきれない程沢山のソフトがあって
どれをするか迷ったけど、最初は一緒にできる対戦物からする事になった。


ゲームのセットの仕方さえわからないけんちゃんに代わって私がセットを終えてゲームを始めた。


でも



「え?何これ?全然わかんね」


けんちゃんは本当に下手すぎて、私もそんなに上手くない方なのに全然相手にならなかった。



「ここのボタン押すんですよ」



「ここ?」



けんちゃんに教えながらやっていると、いつの間にか自分のキャラがけんちゃんのキャラに倒されてしまっていた。



「あ、私のが死んだ」


「俺の勝ち?」


「勝ち」


「おっしゃ!」


「だって今のはずるいじゃん!…あ」


いつの間にかタメ口になってしまった私を見てけんちゃんは笑った。


「タメ口のがいいよ。よし、もう一回!」



それから私達は
朝日が昇るまでずっとゲームをしていた。